2024.11.13
注文住宅は着工後にほったらかしはダメ? 現場での立ち居振る舞い、各種手続きなど着工から完成までにやること
注文住宅を新築する際は、完成までに様々な工事が行われます。そこで、本記事では着工から完成までの主な流れや注意点についてご紹介します。
「完成までの期間はどれくらい?」「現場立会時のマナーは?」といった疑問にもお答えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
注文住宅を建てるまでの流れについての詳細は下記の記事をご覧ください。
⇒「家を建てる! と決めたらまず何をすべき? 注文住宅を建てるまでの流れを確認」
着工とは?長く住む家づくりで後悔しないために
住宅を新築する際、想定以上にやるべきことが多いと感じるはずです。建物が完成した後に「こうすればよかった…」と後悔してしまうケースもあります。そこで、本記事では具体的な工事の流れや着工に関する注意点をご紹介していきます。しっかりチェックして失敗の無い計画に活かしてみてください。
・着工とは|どこからが範囲?
建築基準法では着工の明確な定義が定められていません。一般的には、杭打ち工事の着手時点又は根切り工事の着手時点を指すことが多いです。
建築する場所に建物がある場合は解体工事を先に行い、その後に新たな住宅を建設するプロセスも含まれます。敷地の整備や基礎工事は解体の完了後に開始されるため、解体工事は新築住宅の着工において重要な前提となります。
・着工から完成までの流れ
新築住宅の着工から完成までの主な流れは以下の通りです。
計画・設計:設計課題を元に設計図を作成し、建築確認申請を提出。
準備・解体:必要に応じて既存の建物を解体し、地盤調査・整地を実施。
着工:基礎工事、上棟(棟上げ)などの構造を建てる工事を開始。
建設:外壁・屋根、内装や設備の工事を実行。
完成・検査:建物検査を経て、最終確認後に引渡し。
引き渡し :入居後にアフターサポートや点検が行われる。
着工後にしておくべきことは?
ここでは、新築住宅の着工後にしておくべき行動を整理します。
・工事現場をこまめに見学する
新築住宅の着工後には、こまめに工事現場を見学することが重要です。住宅は一生に何度もない高額な買い物であり、受け身の姿勢では後悔することもあります。自分の理想通りに進んでいるかを確認するためにも、住宅会社と連絡を取り合って積極的に現場を訪ねましょう。
工事中の写真を撮影しておくこともおすすめです。完成後に見えなくなる部分の状況が記録でき、後々のメンテナンスやトラブルの対応に役立ちます。また、現場に立ち寄ることによって進捗確認だけでなく、住まいの変化を実感しながら建築の過程を楽しむことが出来ます。
・差し入れは必要?おすすめの物品・タイミングは?
新築住宅の工事現場に差し入れをすることは必須ではありませんが、職人さんに感謝の気持ちを伝える方法としては良い手段と言えます。差し入れとして喜ばれるものは飲み物や軽食です。 軽食は、簡単に食べられるおにぎりやサンドイッチ類、個包装のお菓子などが適しています。タイミングとしては午前中の休憩時間(10時前後)や午後の休憩時間(15時前後)が無難です。差し入れは多量にする必要はなく、気遣いが感じられる程度のものが最適です。
・疑問点があったらすぐに相談する
新築住宅の着工後に疑問点が生じた場合は、すぐに住宅会社や担当者に相談しましょう。工事が進むにつれて設計・施工に関する疑問や不安が生じた場合、そのまま放置すると後から修正が難しくなってしまうことがあります。
特に図面の読み違いやイメージの相違があった時は、早めに確認しておくことでトラブルを未然に防げます。建物を理想の住まいに近づけるためには、遠慮せず設計や進行状況に関する質問や意見を伝え、早めに必要な対応を行ってもらうのがおすすめです。
・コンセントの配置確認
新築住宅の着工後はコンセントの配置を早めに確認することが重要です。設計段階で図面上の配置を決めていても、実際に現場で見ると生活の動線や家具の配置と合わない場合があります。
コンセントが使いにくい位置にあると、日常生活で不便を感じてしまいます。特にキッチン、リビング、洗面所など、家電や電子機器を使うことが多い場所は重点的にチェックしましょう。また、スマートフォンやパソコンを充電する場所も含め、実際に使用する場面をイメージしながら再確認し、必要なら住宅会社への修正依頼を早めにするのがポイントです。
コンセントの配置に関しては、下記記事で詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
⇒「コンセントの位置を徹底確認! 注文住宅を建てる前に知りたい あると便利な屋外コンセントも」
・上棟式の準備
上棟式は建物の骨組みが完成した際に行われるもので、工事の安全や建物の無事を祈願する伝統的な儀式です。まずは住宅会社と相談し、上棟式の日程を決めます。なるべく天気が良い日を選ぶと良いでしょう。
そして、お供え物として、酒、塩、米、魚、果物などを用意します。これらは地域によって異なる場合があるため、住宅会社に確認しておけば安心です。上棟式の後は大工さんや職人さんにご祝儀や感謝の品を渡すのが一般的です。飲み物や軽食などの差し入れも喜ばれます。また、施主として感謝の言葉を伝えることもあるため、簡単な挨拶を準備しておきましょう。事前にしっかり準備をすることで、上棟式は円滑に進みます。
上棟式に関しては、下記記事に詳しくまとめていますので、こちらもぜひご参照ください。
⇒「上棟式・棟上げとは何をするもの? 大工さんへのお礼としてご祝儀や手土産は必要?」
・引っ越しの準備を始める
新築住宅の着工後は早めに引っ越しの準備を始めることが大切です。大型家具や家電を購入する場合はサイズが適切か、搬入経路に問題がないか確認しておきましょう。また、新しい生活に必要な小物や収納用品もリストアップしておきます。複数の引越し会社から見積もりを取り、サービスの内容や費用を比較しましょう。繁忙期は早めの予約が必要です。
入居に備えて火災保険や地震保険も検討しておきましょう。住宅の構造や立地によって適したプランを選び、引き渡し前に手続きを完了させておくと安心です。
・外構工事について
外構工事は家の着工と同時に始める場合と、家の引き渡し後に始める場合があります。
着工と同時の場合は全体のデザインに一体感が生まれます。また、引っ越しの時に外構も完成しているため、新生活をスムーズに始められるのもメリットです。
工事が終わった後に外構工事を行う場合は、実際に住んでみてから必要な外構設備を検討できるのがメリットです。しかし、外構の完成までには時間が掛かるため、全体的なスケジュールをしっかりと計画しましょう。どちらの方法を選ぶ場合も施工スケジュールや生活スタイルに合わせて検討するのがおすすめです。
・竣工検査について
竣工検査は新築住宅が完成した際に行われる重要なプロセスです。具体的には建物が設計通りに施工されているか、建築基準法に適合しているかを確認します。
外観や内部の仕上げ、配管・電気設備、断熱性能、耐震性能など、様々な項目がチェックされます。施工ミスや不具合が見つかった場合は修正してもらえます。できればお施主様自身も立ち会って、自分の目で確認するのがおすすめです。
着工に関するよくある疑問
ここでは、新築住宅の着工に関するよくある疑問についてご紹介します。
・注文住宅完成までの期間は?
一般的に注文住宅が完成するまでの期間は、約6ヶ月から12ヶ月程度が目安とされています。ただし、住宅の設計にかかる期間は要望や変更の度合いによって異なります。場合によってはプランが確定するまで数ヶ月かかることもあって様々です。
また、工事の規模や仕様、素材によっても工期は異なります。特に複雑なデザインや特殊な材料を使用する場合は工期が延びる可能性があるので注意しましょう。このような要因を考慮して余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。具体的な工期については住宅会社と細かく相談することをおすすめします。
・着工におすすめの季節は?
積雪量の多い地域でなければ、一年を通して着工できますが、気温の観点では、春と秋がおすすめです。また、降水量が少ない時期であれば、計画通りに建設が進みます。ただし、気候条件は地域によって異なるため、状況に応じて判断することも大切です。
・完成までの期間を短縮するには?
注文住宅が完成するまでの期間を短くするためには、設計段階で要望を明確にしてスムーズにプランを決定することが重要です。経験豊富で信頼できる住宅会社を選ぶと工事が円滑に進みます。また、業者選びの際は過去の実績や評判を確認しておくのがおすすめです。
建物のデザインについても、特注品や複雑な装飾を避け、標準的な仕様や材料を選ぶと工期を短縮できます。必要な資材を早めに手配して施工の遅れを防ぐのがポイントです。住宅会社と連携して資材の納期を確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、新築住宅計画の着工後の流れや注意点をご紹介してきました。ここで知った具体的なポイントを納得のいく家づくりに活かしてみてください。