2024.05.02
コンセントの位置を徹底確認! 注文住宅を建てる前に知りたい あると便利な屋外コンセントも
新築計画で意外と悩みがちなのが「コンセントの計画」です。今回は、コンセントの位置や数、種類について詳しくご紹介します。また屋外用コンセントを設置することで、アウトドア活動がより便利になります。コーディネート方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
注文住宅を建てるまでの流れについての詳細は下記の記事をご覧ください。
⇒「家を建てる! と決めたらまず何をすべき? 注文住宅を建てるまでの流れを確認」
意外と重要なコンセントの位置
新築注文住宅では間取りやインテリアなど、決める事柄がたくさんあります。そのため「コンセント計画」はついつい後回しになりがちで、何となく決めてしまうと実際に住み始めた際に後悔するケースも多く、意外と重要なポイントです。
日常生活の快適さに直結する部分なので、便利に使える場所に設置しましょう。
コンセントの決め方|新築のおすすめパターン
ここでは、コンセントの基本的な計画方法についてご紹介します。
●コンセントの高さ
一般的な住宅のコンセントの高さは「床から25cm」です。これは、電化製品のプラグやコードの長さに合わせて設計されています。
しかし、洗濯機や冷蔵庫といった大型家電の設置場所では、高い位置に設置している場合もあります。使用する状況によって低すぎても高すぎても使いにくいため、注意しましょう。
●コンセントの種類
コンセントには「単相100V・単相200V・三相200V」の3種類があります。住宅では「単相100V・単相200V」が使用されます。通常の居室では100Vコンセントで十分ですが、エアコンや電子レンジといった家電を使用することが想定される場所では200Vが設置されることが多いです。
また最近では、インターネット用にLANケーブル付のマルチメディアコンセントも普及しています。PCだけでなくTVやゲーム機器でLANケーブルを使用することも多いので、設置しておくと便利です。
●コンセントの色
コンセントの色には、「白」「黒」「ベージュ」「グレー」など幅広いカラーバリエーションが登場しています。従来までは白い壁に合わせて白いコンセントが選ばれていましたが、インテリアの多様化に合わせて色の種類も増えてきました。壁に合わせてコーディネートすると、よりおしゃれな空間に仕上がるのでおすすめです。
●コンセントの設置場所
一般的に、コンセントは壁面に設置されます。TVや調理家電など、使いたい家電製品の近くにコンセントを配置すると便利です。しかし「ソファに座りながらスマホを充電したい」、「部屋中央のダイニングテーブルでホットプレートを使いたい」など、近くに壁面が無い場合には不便になってしまいます。
そのような場合には「床用コンセント」がおすすめです。通常時は床下に収納されていますが、使うときだけワンタッチでボタンアップできます。実際に使うシーンをイメージして、適切な場所にコンセントを配置しましょう。
【部屋別】コンセントの数・位置の決め方
ここでは部屋別に、コンセントの数や位置の決め方をご紹介します。
●リビングダイニング
一般的な8畳程度のリビングダイニングの場合、コンセントは「4か所」程度確保するのがおすすめです。
TVボードの位置が決まっている場合には、近くに必ず1箇所設けましょう。できればLANポートの付いたマルチメディアコンセントにしておくと、インターネット接続がしやすくなります。
また、ダイニングテーブルの下には床用コンセントを設置しておくのもおすすめです。最初は使う予定がなくても、多くて困るものではないので余分に設置しておくと安心です。
●キッチン
キッチンにおすすめのコンセントの数は「3〜4か所」です。
まず、冷蔵庫置き場には専用のコンセントを設けます。基本的に170〜180cm程度の高さにしておけば、メンテナンスがしやすく便利です。
このほかにも、キッチンでは電子レンジや調理家電の使用が考えられます。最近では電気圧力鍋やホームベーカリーといった多種多様なキッチングッズが登場しているので、コンセントが活躍する機会は増えています。
ただし2022年から内線規程が改訂されたことにより、キッチン等の水回りでは「接地(アース)付コンセント」の使用が義務化されました。漏電等の事故を防ぐためにも、必ず接地付タイプを選ぶようにしましょう。
●洗面所
洗面所におすすめのコンセントの数は「2〜3か所」です。
洗濯機置き場がある場合には、床から110〜130cmの高さに設置しましょう。また洗面台の近くにも、1〜2か所コンセントがあると便利です。ドライヤーやヘアアイロンを使用することを考えて、抜き差ししやすい場所に配置するのがおすすめです。
また、洗面所に関してもキッチンと同様に内線規程の対象となっています。接地付コンセントを使用することで、安全性を確保しましょう。
●寝室、子ども部屋
寝室や子ども部屋の場合は「2畳に1か所」程度のコンセントを配置するのがおすすめです。例えば8畳なら、4か所以上配置しておくと便利に使えます。
寝室ではスマホの充電やスタンドライトの使用が想定されるので、ベッドの枕元にコンセントがあると便利です。また子ども部屋では将来的にPC使用を考慮して、LANポート付タイプにしておきましょう。
●玄関・ホール
玄関・ホールにおすすめのコンセントの数は「1〜2か所」です。
普段はあまり使用頻度が少ないかもしれませんが、掃除機を使用する際にコンセントがあると便利になります。また、コンセントに付けるタイプのフットライトを後付けできるので、夜間にホールを通る際に明かりを確保できます。
●納戸・収納スペース
納戸・収納スペースにおすすめのコンセントの数は「1〜2か所」です。
最近ではお掃除ロボット置き場を納戸の中に作るケースが増えており、コンセントの需要も高まっています。
また電動自転車のバッテリー充電など、あまり見せたくないものを収納しながら充電したいときにも便利です。
コンセント配置で後悔しやすいポイント|悪いパターン
コンセントは実際に使用してみないと使い勝手が分からないことも多く、中には「失敗した…」と後悔するケースもあります。具体的には、次のような声がよく聞かれます。
・冷蔵庫用のコンセントまで長さが足りない
・テレビのコンセント位置を変えたい
・コンセントの数が少なすぎる
冷蔵庫用のコンセントの高さは、基本的に170〜180cm程度です。しかし、小型の冷蔵庫を置く場合には高さが足りなくなってしまうこともあります。延長コードを使用すれば問題なく使えますが、見た目をスッキリさせたい場合には事前に高さを調べておくのがおすすめです。
また、模様替えでテレビの配置が変更になるケースもあります。その後の変更にも対応できるように、様々なパターンに合わせた位置にコンセントを配置しておくとよいでしょう。
そして、コンセントの数が少ないと家電や機器を接続する際に不便を感じることがあり、結果タコ足配線状態になってしまう場合があります。特に、キッチンやリビングでは多くの電化製品が使用されるため、必要なコンセントの数を事前に計画することが重要です。
屋外のコンセント計画のポイント
屋外用コンセントとは、主に外壁に設置するタイプを指します。具体的な使用シーンとしては、以下が挙げられます。
・庭や外観のイルミネーション
・バーベキューで用いる調理器具
・洗浄機や芝刈り機
・電気自動車の充電
屋外用コンセントがあると、エクステリアや車のお手入れの際に便利なだけでなく、家族団らんや友人との交流をより楽しむためのイベントにも活用できるのでおすすめです。周囲の環境や広さも考慮して、使いやすい場所に設置しましょう。基本的に屋外用コンセントは防水仕様になっていますが、ビルトインガレージ等では屋外・屋内のどちらにするか確認すると安心です。
また、屋外用コンセントは外壁とのコーディネートにも配慮したい箇所です。色は白や黒をはじめ、シャンパンゴールドやシルバーといったバリエーションもありますので、自分の好みでおしゃれな組み合わせを選んでみましょう。
屋外用コンセントのある外壁|おしゃれな施工事例を紹介
ここでは、屋外用コンセントを使用したおしゃれな施工事例をご紹介します。
●シンプルな白の屋外用コンセント
https://www.nichiha.co.jp/works/residential/748
白い外壁には、白の屋外用コンセントを設置するのがおすすめです。なるべくコンセントの存在感をなくして目立たせないことで、家全体の印象がスタイリッシュになります。
広い庭のある住宅ではコンセントがあることで、バーベキュー用の調理器具や芝刈り機が使いやすくなるので便利です。
●ブラックの外壁に合わせたシックな屋外用コンセント
https://www.nichiha.co.jp/works/residential/754
こちらの事例では、ブラックの外壁に合わせて黒いコンセントを選んでいます。屋外用はこのようにカバーが付いているため、雨風に当たっても安心です。
●ウッドデッキが便利になる屋外用コンセント
https://www.nichiha.co.jp/works/residential/668
ウッドデッキにも屋外用コンセントを設置しておくと、掃除やライトアップ等に使えて便利です。こちらは、石目模様の外壁材に合わせてグレー系のコンセントが選ばれています。
●電気自動車の充電にも使える屋外用コンセント
https://www.nichiha.co.jp/works/residential/682
屋外用コンセントは、電気自動車の充電にも使えるタイプがあります。こちらの住宅では駐車スペースから近い場所に屋外用コンセントが設置されているため、将来的に電気自動車を使うことになっても安心です。
●サッシの色に合わせるのもおしゃれ
https://www.nichiha.co.jp/works/residential/695
こちらの事例では、黒い屋外用コンセントが使用されています。外壁の色はチャコール ですが、あえてサッシの色に合わせているのがポイントです。このように、コンセントの色は「外壁」や「サッシ」など、全体の外観をトータルで考慮して選ぶとおしゃれにまとまります。
まとめ
コンセントの位置は、生活の便利さに直結します。室内のコンセントは、十分な数を確保することがポイントになります。また屋外用コンセントも設置しておくと、アウトドア時間がより豊かに過ごせるのでおすすめです。今回ご紹介したコツを参考に、納得のいくコンセント計画を立ててみてはいかがでしょうか?