2024.09.05

注文住宅のハウスメーカー・工務店とは 住宅会社選びの際に確認したいポイント

注文住宅はハウスメーカーや依頼する工務店によって、性能・仕様・デザインなど様々です。これを踏まえ、本記事では主な依頼先の特徴を説明した上で、具体的な選び方について分かりやすくご紹介します。これから住宅の新築をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

注文住宅を建てるまでの流れについての詳細は下記の記事をご覧ください。
⇒「家を建てる! と決めたらまず何をすべき? 注文住宅を建てるまでの流れを確認

注文住宅はハウスメーカー・工務店選びが重要

住宅は「一生に一度の買い物」とも言われ、掛かる費用も大きなものとなります。そのため、注文住宅を建てる際はハウスメーカーや工務店選びが非常に重要です。適切な業者を選ぶことで、総合的な満足度も高まります。

注文住宅の場合は建売の物件と違って細かい要望やデザインを変更できるのが魅力です。その点、対応力のある業者なら施主の要望にも柔軟に応えてくれます。また、建物が完成した後でメンテナンスや修繕が必要になった場合も、しっかりしたアフターサポートが期待できるでしょう。

注文住宅の主な依頼先

ハウスメーカー工務店

注文住宅の主な依頼先には「ハウスメーカー・工務店・設計事務所」があります。ここでは、それぞれの特徴について簡単に説明します。

まず「ハウスメーカー」は全国展開していることが多く、カバーしている営業エリアも広範囲にわたります。工場で生産された構造部材を現地で組み立てる、いわゆる「プレハブメーカ−」と呼ばれるハウスメーカーは、標準化されたプランや仕様を規格化しており、一定の品質を保ちやすいのが特徴です。多数の展示場やモデルハウスを所有しているので、実物を見て検討したい方にもおすすめです。

一方「工務店」は、一般的には地元に根づいた活動を行っていることが多い傾向にあります。しかし、必ずしも限定したエリアだけで施工している訳ではなく、複数の都道府県にまたがって大規模に展開している工務店もあります。建築内容については施主の要望にも柔軟に対応してくれる傾向にあるのがメリットです。

「設計事務所」は独自のデザインやコンセプトを持つ建築家や設計士が直接関わることで、個性的な住宅を設計してもらえることが特徴です。要望を細かくヒアリングしてもらえるのがメリットですが、設計料が掛かる分だけコスト高になるのが一般的です。

上記の理由から、どこに依頼するのが良いのかは、デザインの好みや予算等の状況にもよりますが、よく比較・検討し、会社の形態にこだわらず、自分たちが求める条件の中の優先順位をしっかり考え、理想をかなえてくれる会社を選ぶのが良いでしょう。

ハウスメーカー・工務店の選び方

ここでは、ハウスメーカーや工務店の選び方についてご紹介します。大きく3つの項目に分けてまとめていますので、ぜひ新築計画の参考にしてみてください。

●前提条件から選ぶ

ハウスメーカー工務店

・予算
まずは、総予算がどれくらいになりそうなのかをある程度想定しておくことが最初のステップです。土地代、建物代、その他の費用(引っ越し費用、家具・家電の購入費など)を含む総額を大まかに把握しましょう。

これをやっておくことで、予算に応じたハウスメーカーや工務店を選びやすくなります。もし、費用を抑えたければローコスト住宅や建売住宅といった選択肢もあります。一方、こだわりのあるデザインや高度な耐震・断熱性能といった付加価値を求める場合は、ハイエンドな住宅を取り扱っている建築会社がおすすめです。

また、住宅を新築する場合は住宅ローンを利用するのが一般的ですが、返済計画を立てることも重要です。毎月の返済額や返済期間、金利などを考慮し、無理のないプランにしましょう。

・施工対応エリア
そもそも、対応エリア外の地域には住宅を建てられませんので、まずはお住まいの地域で対応可能なハウスメーカーや工務店の中から業者を選びましょう。

施工対応エリア内であれば、その地域の気候や地盤、法規制等に合わせることも簡単です。また、拠点が近くにあれば打ち合わせや現場確認、施工後のアフターサービスなどにも迅速に対応できます。万が一何か問題が発生した場合でも、すぐに対応してもらえるので安心です。

●ハード面から選ぶ

ハウスメーカー工務店

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/772

・住宅工法
住宅工法には様々な種類があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。主要な住宅工法としては、一般的には下記のようなものが挙げられます。

・木造軸組工法(在来工法)
・枠組壁工法(2×4工法)
・鉄骨造
・RC造(鉄筋コンクリート造)

ハウスメーカーや工務店によって、対応している工法が異なります。そのため、希望するスタイルや土地の条件に合った業者を選ぶことが重要です。

・住宅性能
住宅性能というのは、住まいの安全性、快適性、耐久性など、住宅が持つべき基本的な機能のことです。主な項目としては、下記が挙げられます。

・耐震性能
・断熱性能
・気密性能
・防火性能
・遮音性能  等々

こういった性能を総合的に評価して、ライフスタイルや地域・気候の特性に合った住宅を選ぶことが大切です。各業者の施工実績や評価基準、保証内容などを詳細にチェックし、納得のいく選択をしましょう。

・デザイン・間取り
好みの間取りやデザインは、日々の生活を快適にするための重要な要素です。例えば、お子さまがいる家庭ではリビングやキッチンから目が届きやすい間取り、二世帯住宅ではプライバシーを確保するための生活動線などが求められます。

また、外観や内装のデザインにこだわりたい時は、理想的なデザインを実現できる業者を選ぶことが大切です。実際、ハウスメーカーや工務店によって、設計の自由度には差があります。モダン、和風、ナチュラル、北欧風など、それぞれのデザインスタイルを得意とする建設業者を選びましょう。

●ソフト面から選ぶ

ハウスメーカー工務店

・工事の質
工事の質が高ければ住宅はしっかりした構造となり、長期に渡って劣化しにくくなります。これは将来的な修繕費用やメンテナンスコストを抑えることにもつながります。

最近は建設業界における人手不足が進んでおり、優秀な職人の雇用や育成を進めている建設業者も増えています。施工実績や評判、施工現場の見学、使用する材料の品質、施工管理体制、アフターサービスなど、多角的な観点から業者を選ぶことが重要です。

・営業担当者の人柄・相性
家づくりは長期間に渡るプロジェクトです。そのため、良好なコミュニケーションが取れる状態を構築することで、希望や要望が正確に伝わりやすくなります。質問や不安な点に対して丁寧に答えてくれる担当者は信頼できます。また、担当者との相性が良いと打ち合わせや相談時のストレスが少なくなります。家づくりを楽しく進めるためにも、良い営業担当者との出会い・縁も大切です。

・アフターサービスの内容
住宅の完成後に提供されるサポートやメンテナンスがアフターサービスです。住宅は人が長期間住む場所ですので、完成後も様々な問題や不具合が発生することもあります。そのため、アフターサービスが充実していることで、万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえます。

具体的には保証内容や期間、定期点検の有無、緊急対応の体制、修繕費用の負担などをチェックしておきましょう。場合によってはアフターサービス専用の窓口が設けられていることもあるので、信頼できる業者を選ぶのがおすすめです。

ハウスメーカー・工務店選びの注意点

ハウスメーカー工務店

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際は、下記のポイントに注意する必要があります。

・モデルハウスの印象に左右されない
・知名度・ブランドで選ばない
・価格の安さだけで選ばない

モデルハウスは最高品質のデザインや機能を見せるために設計されていて、豪華な設備や装飾が施されていることが多く、実際に建てる家とは仕様が異なる場合があります。そのため、予算に応じた現実的な視点で判断することが重要です。また、知名度やブランド力だけでなく、実績や顧客の評価も重視するようにしましょう。

そして、価格が安いことは魅力的ですが、それだけで決めるのは危険です。総合的なコストパフォーマンスを考えた方が安心です。

まとめ

注文住宅は、自身のライフスタイルに合わせたこだわりの住まいがつくれます。その際はハウスメーカーや工務店選びがとても重要です。本記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひ納得のいく住まいの計画を立ててみてください。

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