2024.11.13
【連載】家の外観をナチュラル・ナチュラルモダンに 木などの自然素材でぬくもりを感じる家づくり |カベのアイデア事典 第4回
家の外観は、訪れる人が最初に見る大事な部分です。特に建物の正面であるファサードは、家の印象を左右するため、デザイン選びが重要です。 「カベのアイデア事典」では、家の外観をおしゃれに見せるアイデアを、様々なスタイルとともに紹介していきます。
第4回は「ナチュラル・ナチュラルモダンスタイル」です。木目柄や石柄といった自然素材の風合いを取り入れた、ぬくもりを感じるスタイルや、ナチュラルな雰囲気に都会的な要素を加えてモダンに仕上げたスタイルは、心地よい空気感にあふれています。
今回は、幅広い世代に愛され続けている自然の温かみをベースにしたナチュラル・ナチュラルモダンな家の外観をつくるコツや施工事例を紹介します。
カベのアイデア事典第3回「ブルックリンスタイル」もぜひご確認ください。
⇒「【連載】家の外観をブルックリンスタイルに! レンガやアイアンでヴィンテージ感を演出 |カベのアイデア事典 第3回」
建物の顔ともいえるファサードについての詳細は、下記記事もご参照ください。
⇒「ファサードとは?おしゃれな第一印象を演出する壁のデザイン」
ナチュラル・ナチュラルモダンスタイルの特徴
ナチュラルスタイルとナチュラルモダンスタイルは、どちらも自然素材の温かみを取り入れたデザインがベースになっています。それぞれのスタイルが持つ特徴の違いを見ていきましょう。
・ナチュラル
木や天然石といった自然素材、もしくは木目柄や石柄など、自然の質感を表現した素材をふんだんに取り入れた温かみのあるデザインが特徴です。ナチュラルなニュアンス感を引き立てる素材として、塗り壁や漆喰を取り入れることもあります。
・ナチュラルモダン
ナチュラルスタイルに都会的で洗練されたモダンテイストを融合させたスタイルです。直線的でシャープな要素に自然のぬくもりが溶け込むことにより、スタイリッシュでありながら心地よい外観が演出されます。
ナチュラル・ナチュラルモダンスタイルの外観・ファサードをつくるポイント
ナチュラル・ナチュラルモダンスタイルの外観やファサードをつくるには、自然素材や自然の質感を取り入れて、温かみのある雰囲気を演出することが大切です。さらに、都会的な要素を加えることで、洗練された外観が生まれます。
・穏やかな色をベースにまとめる
ナチュラルな外観を演出するためには、シンプルで落ち着いた配色が大切です。ホワイトやアイボリー、淡いベージュやグレーといった穏やかな色をベースに、グリーンやオレンジ・茶色などの自然界に見られるアースカラーを差し込みましょう。穏やかな配色は、植栽や庭のグリーンと調和するため、ナチュラルで心地よさがあふれる外観をつくれます。ただし、ツヤ感のある色は自然の風合いが損なわれてしまうので使用を控えましょう。
・自然素材の風合いを取り入れる
自然の風合いが感じられる素材を取り入れて、温かみや心地よさを演出するのがポイントです。玄関ドアや窓枠、軒裏や塀、デッキなど、様々な部分に無垢材や木目柄、天然石や石柄など取り入れると、住まい全体にナチュラルな心地よさが広がります。
・シンプルなデザインを目指す
ナチュラルな美しさを引き立てる際は装飾を控えめに。外観をシンプルな形状にまとめるよう意識するのが大切です。例えば、すっきりとしたデザインの切妻屋根や片流れ屋根を取り入れて、全体を直線的なフォルムで表現しましょう。片流れ屋根の勾配を急にしたり、シンプルなテイストを強調してフラットな屋根にしたりすると、モダンな印象がより高まります。
・植栽で外観を彩る
草花や木々を植えたアプローチや外構・庭など、グリーンを家のまわりに上手に取り入れると、全体がよりナチュラルで心地よい外観に仕上がります。自然の風合いを活かした外壁とグリーンは相性がよく、風景に溶け込むように魅力的な外観をつくれるのです。季節ごとに移り変わる景色が楽しめて、外観だけでなく暮らしも豊かに彩られるでしょう。
ナチュラル・ナチュラルモダンスタイルを取り入れた住宅の施工事例
住まいに心地よさをもたらし、環境と調和したナチュラル・ナチュラルモダンスタイルの外観を3つ紹介します。
1.景観に溶け込むナチュラルな家
清々しいホワイトを基調とした外壁に、玄関まわりや築山に張り出したデッキ部分に木を取り入れてアクセントに。外壁の目地をなくしてスッキリ見せることで木の質感を際立たせ、ナチュラルな雰囲気が一段と高まっています。
2.3種類の外壁が美しいコンビネーションを奏でるナチュラルモダンな家
家の形状に合わせて木目柄・石柄・くしびき柄と、3種類の外壁を巧みに張り分けた住まい。穏やかなホワイトを基調とした外壁に、粗い石肌の質感とミディアムブラウンの木目が温かみを添え、外観全体に豊かな表情と存在感を与えています。
3.ナチュラルとモダンがバランスよく融合した家
塗り壁のように繊細な質感を持つ淡いベージュの外壁に、木の風合いをバランスよく組み合わせたナチュラルモダンな住まい。存在感を放つ直線的で立体感のあるフォルムに植栽のグリーンが優しく寄り添う穏やかな心安らぐ外観に仕上がりました。
まとめ
カベのアイデア事典 第4回目は「ナチュラル・ナチュラルモダンスタイル」をご紹介しました。長く住み続けることになるマイホームだからこそ、外観にもこだわりたいものです。おしゃれな家づくりに興味がある方はぜひ参考にしていただければ幸いです。
カベのアイデア事典第5回「北欧スタイル」もぜひご確認ください。
⇒「【連載】家の外観を北欧スタイルに!三角屋根と木製サッシがおしゃれで断熱性にも優れた家|カベのアイデア事典 第5回」