2024.06.03

屋根リフォームでファサードをおしゃれに! 葺き替えと重ね葺きの違いとは?

外壁・屋根・窓・照明など、ファサードのデザインは家の第一印象を決定づける重要な部分です。特に屋根は外観の美しさを大きく左右するだけでなく、住まいを雨風や紫外線から守る大切な役割を担っています。

今回は、屋根をおしゃれにリフォームするための「葺き替え」と「重ね葺き」に焦点を当て、2つの工法の違いやメリット・デメリットについて解説します。屋根のリフォームを検討している方、どちらの工法が良いか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

屋根のリフォームを知るためのサイン

屋根 リフォーム

雨風や紫外線など、屋外の過酷な環境にさらされる屋根は、経年で少しずつ傷んでいきます。大きな修繕が必要になる前に屋根の傷みを早めに発見して、適切なタイミングでリフォームしましょう。
屋根に以下の状態が現れたら、リフォームのサインです。

・変色・色あせしている
・反りやひび割れが見られる
・塗装がはがれている
・苔やカビが生えている
・屋根材自体がはがれている・ひび割れている
・屋根を留める釘が抜けている
・板金部材が浮いている

もし、最後に屋根を点検した時から10年以上経っていたり、天井や壁にシミが出てきて雨漏りの兆候が見られたりしたら、築年数や屋根材の状態にかかわらず、すぐに専門業者に相談しましょう。

「葺き替え」と「重ね葺き」の違いとは

屋根 リフォーム

屋根のリフォーム方法には「葺き替え」と「重ね葺き」の2種類があります。
葺き替えというのは、既存の屋根をすべて解体・撤去し、一新する工法です。新築と同様の状態に仕上がり、以前と違う色や素材の屋根材を選ぶことで、印象を変えることもできます。一方、重ね葺きは現状の屋根材に新しい防水シートと屋根材を重ねる工法です。カバー工法とも呼ばれ、手軽に屋根を新しくできます。

「葺き替え」のメリット

葺き替え工事には大きく分けて3つのメリットがあります。

●建物全体の耐久性が向上する
屋根材をすべて新しくすることで、家全体の寿命を延ばせます。既存の屋根材をはがすため、野地板や防水シートなど、下地の劣化状態が確認でき、適切な修繕を行うことができます。

●耐震性の向上につながる
既存のものよりも軽い屋根材に葺き替えれば、建物にかかる負荷が軽減され、重心が低くなります。その結果、耐震性が向上します。

●外観の印象を変えられる
葺き替えの際は新しく屋根材の色や材質が選べます。これにより、住まいの印象を大きく変えられるので、気持ちも新たに暮らせます。

「葺き替え」のデメリット

屋根の葺き替えをすると住まいの耐久性・耐震性も向上させることができます。ただし、デメリットもいくつかあるため、リフォーム前に把握しておきましょう。

●既存屋根の解体と廃材の処分に費用がかかる
屋根材をすべて取り替えるため、解体や廃材の処分費用がかかります。特にアスベストを含むスレート屋根の場合は高額になります。
※ご自宅の屋根材がアスベスト含有製品かどうかの事前確認が必要です。
アスベストを含むスレート屋根材は、労働安全衛生法施行令等の一部改正により、2004年10月に製造禁止となりました。

●工期が長い
葺き替え工事にかかる日数は、屋根の形状や面積などによって異なりますが、1〜2週間ほどみておく必要があります。また、天候の影響を受けやすい工法のため、雨天の際は工期が長引く場合があります。

●近隣への配慮が必要
屋根を解体する際はホコリや騒音が発生し、近隣に迷惑をかけてしまう場合があります。トラブルに発展しないよう、事前に挨拶まわりを済ませておきましょう。

「重ね葺き」のメリット

重ね葺きには主に4つのメリットがあります。

●リフォーム費用が安い
既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねるため、撤去などによる廃材がほとんど出ません。廃材処分費用を抑えられる分、比較的安くリフォームできます。

●リフォーム期間が短い
既存の屋根材を解体・処分する必要がなく、工事の工程が少ない分、葺き替えよりもリフォーム期間が短く済みます。

●工事中も普段通りに生活できる
屋根材を撤去しないため、工事中でも日常生活にほとんど支障が出ません。また、仮住まいを用意する必要がないため、費用面でも負担を軽減させることができます。

●断熱性や遮音性が向上する
屋根が二重構造になるため、断熱性や遮音性が高まります。夏の暑さや冬の寒さ、雨音などが軽減されるため、住み心地も向上するでしょう。

「重ね葺き」のデメリット

重ね葺きは手軽に屋根をリフォームできる工法ですが、いくつかのデメリットもあります。

●屋根の下地や防水シートの状態を確認できない
リフォームの際に屋根の下地となっている野地板の状態が確認できません。下地が傷んだままリフォームすれば、本来の耐久性が発揮できなくなります。また、築年数が長く、家全体に劣化が見られて屋根の強度が保てるかわからない状態では施工できません。

●選べる屋根材が限られる
重ね葺きは屋根を二重構造にするので重量のある屋根材を使うと建物への負担が増えてしまいます。そのため、使える屋根材は金属製屋根材やアスファルトシングルなどの軽い素材のタイプを推奨します。

●一部の屋根材では施工できない
瓦屋根やトタン屋根は施工できません。瓦は凹凸が多く、材料自体が重いためです。また、古いトタン屋根は下地材が傷んでいることが多いため、重ね葺きできないケースがほとんどです。

屋根をリフォームして安心して暮らせるおしゃれな住まいに

屋根 リフォーム

https://www.nichiha.co.jp/works/residential_reform/30053

紫外線や雨風にさらされている屋根は、気づかないうちに劣化が進み、放置すると雨漏りや外観の印象悪化につながります。家の寿命を延ばして安全に暮らし続けるためには、屋根のリフォームが大事です。リフォームのタイミングで屋根の色や素材を変えれば、イメージチェンジした家の外観を楽しむこともできます。

葺き替えと重ね葺きは、どちらもメリット・デメリットがあるので、屋根の状態や予算に合わせて検討し、ファサードも素敵な家に仕上げましょう。

なお、ニチハでは外壁や屋根などの外装リフォームも得意としており、新築のような外観に生まれ変わらせるだけでなく、「塗り替え」では難しい「快適」「安心」「経済的」な住まいを実現できます。ご興味がある方は下記ページもぜひ御覧ください。
⇒「リフォーム編 外壁・屋根のリフォームをお考えの皆さまへ

また、ファサードに関しては、下記の記事でも詳しく紹介していますので、こちらもぜひご確認ください。
⇒「ファサードとは?おしゃれな第一印象を演出する壁のデザイン
⇒「ファサードには屋根の形状が大きく影響! 陸屋根、片流れ屋根等どれを選ぶ?

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