2024.11.13

外構とエクステリアの違いは? おしゃれな外構デザインでガーデニングを楽しめる庭づくり

アプローチや庭がきれいな家は、とてもおしゃれに見えますよね。住まいのまわりを彩る外構・エクステリアは、家の顔ともいうべきパーツであり、住宅の印象を決める重要な要素です。また、「自分好みのアプローチを通って気持ち良く帰りたい」「きれいな庭でゆっくりくつろぎたい」など、自宅の外側に良質な空間を求める方も多いでしょう。

そこで、今回は戸建て住宅の外構・エクステリアについて解説します。外構とエクステリアの違い、これらの構成要素、デザインの種類を紹介しますので、家をまわりからデザインしたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

建物の顔ともいえるファサードについての詳細は、下記記事もご参照ください。
⇒「ファサードとは?おしゃれな第一印象を演出する壁のデザイン

外構とエクステリアの違い

家のまわりを表現する言葉としては「外構」「エクステリア」の2つがあります。どちらの言葉を使ってもイメージは伝わりますが、厳密に言うと以下のような意味の違いがあります。

・外構:建物の屋外に設置する構造物など(門、フェンス、駐車スペース、テラス、アプローチ、庭など)

・エクステリア:外構の構成要素によってデザインされる屋外空間

従来は、家や建物のまわりを示す表現として「外構」という言葉のみが使われていました。従来の「外構」が指し示している目的は、外観美化・プライバシー保護・防犯対策などで、外観の美化というデザイン的な要素も含まれていたものの、どちらかというとプライバシー保護や防犯といった機能的な役割が重視されていました。

そんな中、家のまわりをデザインしておしゃれな空間をつくるという考え方の普及で登場したのが「エクステリア」という表現です。意味としては家具や装飾によって室内をデザインする「インテリア」の対義語と捉えればわかりやすいかもしれません。

「外構」には機能・実用性(プライバシー保護、防犯対策)、「エクステリア」にはデザイン性(外観美化)を重視した表現という印象があり、定義については細かい違いも見られますが、冒頭でも述べた通り、どちらの表現も「家の屋外空間」や「屋外構造物・装飾物」を意味する言葉として使えます。

外構・エクステリアの構成要素

次に、外構・エクステリアの構成要素を紹介します。一般的なものとしては、下記のような構造物などが挙げられます。

・門扉、門柱

門扉、門柱

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/783

門扉は家へと続くアプローチに設置する扉で、門柱は門扉の横に設置する柱のことです。どちらも家の顔に当たる部分であり、建物の印象を左右する要素といえます。素材感や色合いは門柱に設置する表札やインターホンなども考慮しながら決めましょう。

・塀、フェンス

家を囲う柵などを指し、人の侵入やプライバシーの侵害を防ぐ役割を担います。重要視される要素は機能性の高さですが、装飾によって個性を打ち出すことができます。

・玄関アプローチ

玄関アプローチ

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/681

門扉から玄関までの通路です。石畳やレンガブロックなど、使う素材によって印象が変わります。素材によっては凹凸があってつまずきやすかったり、雨の日に滑りやすかったりするので、選ぶ際は歩きやすさにも配慮すると良いでしょう。

玄関アプローチから外観演出についての詳細は下記の記事をご覧ください。
⇒「ホテルライクなエクステリア! 玄関アプローチから外観演出

・ウッドデッキテラス

ウッドデッキテラス

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/641

庭にウッドデッキテラスを設置すると、リビングと一体感のある外部空間がつくれます。座ってくつろぐための場所として使うだけでなく、BBQや水遊びなどを行うアクティビティスペースとしても人気です。

・車庫、カーポート、ガレージ

車や自転車を保管する車庫なども外構の一種です。家とは別にカーポートやガレージを設置するスタイルのほか、1階部分のピロティを駐車スペースに使用する方法も人気です。
※ピロティ:下層階に柱のみで設けられた外部スペース

・照明

照明

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/689

照明は夜間の安全な歩行に役立つだけでなく、家や庭をライトアップしておしゃれな空間を演出するツールにもなります。夜間の家が見せる印象は照明によってガラっと変わるので効果的に使いましょう。おすすめはローポールライト、スポットライト、ラインライト、ダウンライトなどです。

・郵便ポスト、宅配ボックス

従来は、門扉もしくは玄関の横に郵便ポストを設置するのが一般的でしたが、ネットショッピングの普及に伴い、宅配ボックスの設置が増えています。戸建て住宅ではダイヤル錠で施錠する機械式宅配ボックスが人気です。

・植栽

植物のお手入れが好きな方にとっては、植栽は空間演出の非常に有効な要素であるといえるでしょう。季節に応じた草花があれば空間に華やかさが加わり、植栽の手入れが行き届いていれば清潔感のある好印象を与えることができます。

・水栓

水栓

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/764

外構や外壁の掃除やガーデニングで使う水栓は、シンプルなデザインからレンガ調の欧米風なデザインまで、様々なものが提供されています。エクステリア全体の雰囲気に合わせて選びたいですね。

エクステリアデザインの種類

エクステリアデザインでは、前節の構成要素を組み合わせて外部空間を演出します。エクステリアデザインは3種類に大別できます。ここでは、エクステリアデザインが分類される「クローズ外構」「オープン外構」「セミクローズ外構」について見ていきましょう。

・クローズ外構

クローズ外構

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/624

「クローズド外構」は敷地を門扉やフェンスで囲った外構です。外部からの侵入や視線を物理的に防ぐ安全性の高さがメリットです。また、敷地を囲うことで自分だけの特別な空間をつくるという楽しみ方もあります。

・オープン外構

オープン外構

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/781

「オープン外構」は門扉やフェンスを設置せず周囲に開いた外構です。開放感のあるデザインが魅力で、アメリカなどでは人気のスタイルです。一方、外部からの視線を遮るものが無いため、セキュリティやプライバシーの保護に配慮が必要です。

・セミクローズドデザイン

セミクローズドデザイン

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/776

「セミクローズドデザイン」は、クローズドデザインとオープンデザインの中間にあたるデザインです。フェンスを低くして適度な開放感を演出する、一部をオープンにして開放的な空間と安全性の高い空間のメリハリをつけるなど、様々手法があります。人気が高いのは、カーポートと玄関アプローチのまわりをオープンにして、庭やテラスをクローズにするデザインです。

エクステリアにガーデニングを取り入れるケースも

エクステリアにガーデニングを取り入れるケースも

庭はエクステリアの雰囲気を決める重要な要素のひとつです。ウッドデッキテラスを設置して落ち着いた空間をつくったり、遊具を設置して賑やかな空間にしたりなど、住人の個性が出るスペースといえるでしょう。

中にはガーデニングを楽しみながら自らエクステリアを演出する人もいます。季節を感じさせてくれる草花、食も楽しみも提供してくれる家庭菜園、おしゃれな庭を演出する鉢や装飾など、ガーデニングにはエクステリアや暮らしを彩る要素が詰まっています。

植物が好きな人は、日照・風通し・排水性・土質などに配慮し、ガーデニングが楽しめる庭づくりに挑戦してみてください。

おわりに

家づくりというものを考える際は、ついつい家の中ばかりに目が行ってしまうかもしれませんが、外構をデザインすると豊かな外部空間も演出できます。庭やテラスは、外の開放感を楽しめる数少ないスペースですので、積極的にデザインして気持ち良くのびのびと暮らせる家をつくりましょう。

RELATED NEWS