2024.12.11

失敗しない外壁の色選び 人気の色や建物のスタイルに合わせたおすすめの外壁は?

家の個性を表現する際に重要な外壁の色選び。素材感を楽しむことのできる色や、スタイリッシュな雰囲気を演出する色など、カラーチョイスは好みによって様々です。色を選ぶのに没頭するのは楽しいことですが、施工後に外壁の色を変更するのは大変なので失敗はしたくないものですよね。完成した後でイメージと異なる雰囲気に仕上がってしまい、後悔することを避けるためにも慎重に取り組む必要があります。

そこで、今回は戸建て住宅の色を選ぶ時に、やりがちな失敗やその対策を解説します。また、ニチハの実績から選ぶ人気色5選や、家のスタイルと色の組み合わせを、実際の施工例でご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。

外装の色を決める際のポイントに関しては下記記事もご参照ください。
⇒「外装の色を決めるときのポイントは? 窯業系サイディングにも塗装は必要?

外壁材の種類についてはこちらの記事もご覧ください。
⇒「外壁材(サイディング)の種類にはどんなものがある? 機能も考慮したおしゃれな外壁材選び

戸建て住宅の色選びでやりがちな失敗と対策

外壁の色

それでは、さっそく戸建て住宅の色選びでやりがちな失敗を見ていきましょう。

●実物がイメージと異なる
カタログで色を比べながら慎重に選んだつもりでも、実物がイメージと異なるケースがあります。こだわっていたはずの外壁の仕上がりが期待外れだとがっかりしてしまいますよね。

原因はいくつかありますが、代表的なものは以下の2つです。
・カタログ(印刷物)と実物との違い
・面積効果

カタログは一般的に凹凸のない紙に印刷されています。一方、実際の外壁は石やモルタルなどの素材で作られており、表面にはザラザラした感じや凹凸が見られます。そのため、マンセル値(色を数値化したもの)が同じ色でも、「カタログに印刷された色」と「外壁に施工した色」では、見え方が異なるケースがあるのです。

また、人は色を認識する時に面積の影響を受けます。具体的にいうと面積が大きいほど明るい色は明るく見え、暗い色は暗く見える傾向があるのです。「面積効果」と呼ばれるこの現象も実際の外壁がイメージと異なってしまう原因のひとつです。

対策としては、以下の3つが挙げられます。
・色見本(サンプル請求)を参考にする
・ショールームなどで大きい色見本を確認する
・CGによる外観シミュレーションを活用する

まずは塗料メーカーや外壁メーカーから色見本(サンプル)を取り寄せてみましょう。色や質感を実物で確認することが出来ます。また、ショールームなどで大きい色見本を確認できる場合は、ぜひ足を運んでみてください。面積効果による色認識の差を排除できるだけでなく、実物大のサンプルを見ることで完成形をリアルにイメージできます。
また、屋外で色を確認することも重要です。日光に照らされた時と日陰の時でも、印象が変わります。

メーカーによってはCGで外観をシミュレーションしてくれるケースがあります。ディスプレイで表示される色と実物の見え方が違うことに留意する必要はありますが、指定した色で仕上がった家の全体像が見られるので大まかな雰囲気が確認できます。

●街並みに調和しない

外壁の色

家の雰囲気が街並みに調和しないというのも外壁の色選びではありがちな失敗です。「落ち着いた色合いの街に原色系の家を建ててしまった」「色が統一されている街に異質な色を取り入れてしまった」など、自分の好みだけで色を選ぶと街並みや隣家と調和せずに浮いてしまうかもしれません。街の雰囲気に馴染んでいないと居心地が悪くなってしまう方もいるでしょう。

対策として、以下の2点に取り組んでみてください。
・建設予定地を実際に訪れ、街の雰囲気を把握する
・自分の好みと街から感じる雰囲気のバランスを考えて色を選ぶ

まずは建設予定地を訪ねて街の雰囲気を感じましょう。難しい場合はGoogleマップのストリートビュー機能などを活用すると、手軽に街並みを確認することができるのでおすすめです。

実際に色を選ぶ時は自分の好みと街の雰囲気とのバランスを考えながら進めましょう。自分の好みを優先しすぎて浮いてしまうことも、街の雰囲気を優先しすぎて自分の好みからかけ離れてしまっても後悔に繋がります。個性と調和が両立するほどよいバランスを意識してみてください。

●汚れが目立つ
家に住み始めると気になるのが、雨や砂塵、泥などの汚れです。外壁の塗装や色によっては汚れが目立つだけでなく落ちにくくなることもあります。せっかく家をオシャレな雰囲気にすることができても、美しさが維持できないと気持ち良く暮らせないかもしれません。

汚れの対策としては、以下の2つをおすすめします。
・汚れが目立ちにくい色を選ぶ
・汚れに強い外壁を選ぶ

「グレー・アイボリー・ベージュ・ブラウン」などは汚れが比較的目立たない色、「ホワイト・ブラック・原色系」などは汚れが比較的目立ちやすい色とされています。ただし、外壁メーカーが扱う一部の商品には汚れに強い塗装が施されています。「汚れが付着しにくい外壁」や「雨で汚れを洗い流す外壁」といった様々な商品が揃っているので、汚れがどのくらい目立ちやすいのかよく検討して選ぶと良いでしょう。

戸建て住宅の人気色5選

外壁の色

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/758

次に、ニチハの実績から戸建て住宅の人気色5選を紹介します。

●ホワイト
ホワイトは明るさと清潔感を感じさせてくれる色です。太陽光で照らされると明るさが強調されるので、見る人により好印象をもたらします。ナチュラルテイストな家や、スタイリッシュな家など、様々な住宅に幅広く対応可能です。

●グレー
グレーは落ち着いた雰囲気を演出し、都会・郊外のどちらにも馴染みやすい色です。砂や排気ガスなどによる汚れと近い色のため、汚れが目立ちにくいということも人気の理由です。

●ブラック
ブラックは高級感のあるスタイリッシュな家にぴったりの色です。存在感が強いのでどっしりとした構えの家に住みたいという方にはおすすめです。

●ブラウン
ブラウンはナチュラルテイストな家やヨーロッパ風の家に多用される色です。また、ガーデニングを楽しむために植えられた草木と調和し、暖かい雰囲気を演出している事例も多く見受けられます。明るさによって印象が大きく変わる色なので、色見本を見ながら実物に近い色を確認することをおすすめします。

●ネイビー
ネイビーはシックで落ち着いた印象を与える色です。大人の雰囲気が演出できるので、スタイリッシュな家とは相性抜群です。

下記ページで外壁材の人気ランキングも掲載しております。ぜひチェックしてみてください。

関連ページ⇒「一般のお客様向け 新築編

戸建て住宅の「スタイル×色」を事例で紹介

最後に、戸建て住宅のスタイルと色の組み合わせの事例を紹介します。スタイルに合わせて色を選ぶことは重要なポイントです。ぜひ参考にしてみてください。

●シンプルモダン×グレー

外壁の色

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/760

日射遮蔽(窓から入る光の遮断)のために設置された袖壁と庇が額縁のようなデザインを構成するシンプルモダンな住まいです。外壁には「イルミオ メレグレー」が採用され、一体感のある美しい壁面を創り上げています。また、玄関ポーチのウッドデッキ、外壁、植栽が調和して好印象を与えています。

外壁商品:
・COOL イルミオ メレグレー

●コントラスト×ブラウン・ネイビー

外壁の色

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/608

ブラウンをベースにネイビーが取り入れられたコントラストの家です。斧で手割りしたようなナチュラル感あふれる木目デザインに濃色の細石積柄を組み合わせ、他にはない個性を放ちながらも親しみやすい雰囲気を漂わせています。

外壁商品:
・モエンエクセラード16 ウッドシェイクⅡ シュピネMGブラウンE
・モエンエクセラード16 トリル フレスコMGネイビー

●ナチュラルモダン×ブラック・ブラウン

外壁の色

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/630

存在感のあるブラックをベースカラーとして採用している一方、玄関の横に設置された袖壁には木目柄のブラウンを取り入れることで、力強さとやわらかなイメージをどちらも演出することに成功しています。正面、横、後方のそれぞれが異なる表情を持っていることも個性を際立たせているポイントです。

外壁商品:
・センターサイディング NS型ネオスパンプレミアム ミストブラック
・モエンエクセラード16 モベルウッドGS モベルブラウンE

おわりに

外壁の色選びは家の個性を表現するための重要なポイントです。街並みに調和させるのか、個性を強調するのかなど、選択肢も好みに応じて様々ですが、それぞれに共通していえることは、「イメージと違う家に仕上がることを避ける」のが大切ということです。色見本・ショールームの活用や建設予定地を下見することなどにより、イメージを実物の完成形にできるだけ近づけながら色を選びましょう。

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