外壁の種類のひとつ、金属サイディングとはどんなもの？ その特徴と魅力に迫る

金属サイディングは金属板に断熱材を裏打ちした「軽量」かつ「高断熱」な外壁材です。もともとはカバー工法（重ね張り）で扱いやすいことからリフォームで多用されるサイディングでした。しかし、近年はモダンでスタイリッシュなデザインが人気を集め、新築戸建て住宅で採用されるケースが増えてきています。

金属サイディングには特殊な塗装が施されているため、耐候性や防汚性能が優れています。また、軽量なので地震の影響を受けにくく、耐震性に優れていたり、積雪のある地域や寒冷地域では凍害に強かったりする点がメリットとなっています。ただし、一方では海が近い場合は塩害による影響を受けやすいというデメリットもあります。塩害の影響を受ける可能性のある地域は、各外壁材メーカーのカタログやホームページに掲載されていますので、確認しましょう。

ここでは、金属サイディングに耐候性や防汚機能を付与する塗装の仕様について解説します。なお、ニチハの製品シリーズは塗装の仕様によって以下のようにカテゴライズされています。各シリーズの特徴については、次節を参考にしてみてください。

・「プレミアムシリーズ」：フッ素塗装
・「メタルガード光シリーズ」：ポリエステル塗装＋光触媒塗装
・「iシリーズ」：ポリエステル塗装＋マイクロガード＋フルカラーインクジェット

●フッ素塗装

フッ素塗装は高耐候性を発揮し、変色・褪色にも強い仕様です。色褪せの要因となる紫外線エネルギーを上回る安定した結合エネルギーを持つため、一般的な塗装鋼板より変色や色褪せが起こりにくいといえます。

●ポリエステル塗装

ポリエステル塗装は多くの製品に施され、コストパフォーマンスに優れた仕様です。光触媒や各社の防汚機能を持つ塗装（ニチハの場合はマイクロガード）と併用することで、セルフクリーニング機能を有する外壁材となっています。使用する環境を考慮して併用する塗装を選択することにより、外壁材のベストパフォーマンスを引き出すことが可能です。

●光触媒塗装

光触媒塗装は太陽光（紫外線）が当たると、外壁の表面に付着した汚れ（有機物）が分解されます。また、超親水性の膜が形成されることにより、汚れを浮かせて雨水で洗い流すなど、優れたセルフクリーニング性能を持っているのが特徴です。

最後に、ニチハで人気の金属サイディングをシリーズごとにご紹介します。

●プレミアムシリーズ「M型 スマートフラット プレミアム」

遮熱性フッ素鋼板を採用した耐候・遮熱性の高い金属サイディングです。フラットかつマットな仕上げとシャープな目地による美しい水平のラインが、金属素材ならではの上質で繊細なデザインを際立たせています。2021年のグッドデザイン賞を受賞した人気の製品でもあります。

●メタルガード光シリーズ「M型 スマートフラット 光」

メタルガード光シリーズは光触媒コーティングが特徴のシリーズです。「M型 スマートフラット 光」は、先ほどの「M型 スマートフラット プレミアム」と同じフラットなデザインです。同じデザインでも鋼板（塗装）を分けることで、幅広いニーズに応えます。

●iシリーズ「ソフィアルブリック」

マイクロガードによる防汚機能とフルカラーインクジェットによるリアルな表現が魅力のiシリーズ。「ソフィアルブリック」は、そのリアルな表現力で、温もりと安らぎが伝わるブリック調デザインが魅力です。

金属特有の質感がシャープでモダンな雰囲気を醸し出す金属サイディング。近年は、新築戸建て住宅での採用も増えてきており、より一層人気が高まっています。

金属サイディングの耐候性や防汚機能などを向上させる塗装は進化を続けており、美しさを長期間にわたって保持できる製品が増えています。これから家づくりをする方や外壁のリフォームを検討されている方は金属サイディングの採用も検討してみてはいかがでしょうか。

外壁材（サイディング）の種類に関しては下記記事もご参照ください。
⇒「外壁材（サイディング）の種類にはどんなものがある？　機能も考慮したおしゃれな外壁材選び」