ニュースリリース

　ニチハ株式会社（社長：田哲郎、以下、ニチハ）と住友林業株式会社（社長：矢野龍、以下、住友林業）は、住友林業の100％出資子会社である住友林業クレスト株式会社（社長：田幸治、以下、住友林業クレスト）から窯業建材事業をおこなう富士事業所を分離分割させ、ニチハおよび住友林業が共同で出資する新会社「ニチハ富士テック株式会社」（以下、新会社）に承継させることで合意いたしました。

　現富士事業所の窯業建材事業は昭和37年に端を発し、住友林業が出資をおこなった昭和50年からの30年間、住友林業グループへの軒天・破風板などの資材供給を中心に一般建材市場への製品供給をおこなっております。

　新会社の資本金は2億円で、出資比率はニチハ65％、住友林業35％とし、分割期日（事業承継）は平成17年4月1日を予定しております。

　住友林業クレスト富士事業所は昨今の厳しい市場環境の中、生産の合理化や新商品の開発など積極的に取り組んでまいりましたが今後の更なる事業拡大への道筋を模索している最中にありました。一方、ニチハも更なるシェアアップのための生産能力の増強、およびユーザー本位の商品開発に日々取り組んでおりますが、サイディング市場で4割ものシェアを握りながらも自社グループ工場に「軒天抄造」専門の製造設備を保有しておらず、販売が先行する状況下、製造拠点の確保が課題となっていました。

　今回の事業分割により現在抱える課題を補完し合えること、またお客様ニーズを最大限に具現化する商品開発をおこなっていく上で、住友林業は木造注文住宅No.1の立場からソフトを、ニチハは窯業系外装材専門メーカー最大手の立場からハードのノウハウを持ち合うことが可能となります。以上、両社は共同で事業をおこなうことは大いに有意義であると判断し合意に至りました。

　なお、新会社は当面、現富士事業所の事業の承継、および新たにニチハ仕様軒天のOEM生産をおこないますが、今後は市場拡大が見込まれる耐力面材の生産や独自の加工技術を用いた装飾部材の生産なども計画しています。新会社は従来の窯業外装材メーカーに留まることなく、市場ニーズと新しい技術を融合させた商品を提供することによって、建材メーカーとして更なる発展を目指します。